2011年8月26日金曜日

競演者

― 夏のある日、シンタロウ高校野球部の練習試合vsNダイNコウ、vsKTクラ。住宅と畑が織混ざった一角にあるNダイNコウのグラウンドへわたしは車ででかけた。

NダイNコウには、シンタロウのシニアでの同級生、Uトがいる。それだけでワクワクしていた。なんだか恋人にでも会うようで。グラウンドに到着後、観戦は同じ高校の父母8名ぐらいと見守った。NダイNコウとの試合、シンタロウは5打数ノーヒットとまだ乗り切れない。ベンチには赤いメガホンを持ったUトを見つけた。1年生の2人ともAチームに入りがんばってるんだなぁ、と楽しみにしていたユニフォーム姿をまじまじと見て改めて実感し。

NダイNコウとの試合が終わり選手たちは昼の準備、わたしは木陰にある喫煙エリアで一服を終えて、選手たちの動きを見ていた。Uトと眼が合って、わたしは、よっ、というように手を上げた。Uトは以前と変わらぬ表情で、少し頬の筋肉を意識し、微笑んだ表情、きちっとした姿勢で、視線を離さずにクビをコクっとさげた。周りではユニフォームの選手たちが、忙しく動いている。忙しいのかどうかは別として、テキパキと。わたしは、ふーっと一息入れて、木陰で煙草をもう一本吸った。わたしも頬の筋肉に意識がいっていた。

昼を挟んで、次の試合、vsKTクラ。シンタロウはセンターオーバーの三塁打を放ち、走塁も積極的で、らしさが結果になった。Uトは見ただろうか、きっとシンタロウは脳裏をかすめたはず。シニアの時は、1番をUト、2番をシンタロウが打っていた。彼らの代、前半はシンタロウが結果がでていて、後半はUトがすさまじい、チーム史上稀に見る高打率を残した。


今、チームが違っても、磨き合い、お互いにらしさを創造し、大きな舞台での競演を願っている、きっとお互いに、そしてわたしも。彼らを見ていると、技を競うということを越えて、表現を競っているように映り、楽しそうで、チームワークを大切にし、野球の中にいる。

Uトの母、お姉さんと挨拶をして、少しの期間でお互いが、随分凛々しくなったこと男らしくなったことを確認しあった。子どもが成長をしている時、親はたくさんの心配事があるもの。成長していることさえ実感できれば、なんでもないことなので、お互いにそれを確認し合えたことは、互いに親として、安心ができた、と思う。

舞台に立てるだけでも、喜びを感じるのが親の心底だろうし、そのためにたくさんの競演者がいれば、それを達成するための勇気が湧くだろう。

シンタロウの高校の試合2試合を終え、次の3試合目でおそらくUトが出場するのであろうけど、わたしは仕事へ戻らなければならず、シンタロウの大切な競演者、Uトのプレーは観戦できなかったが、また、楽しみを一つ、持ち帰り ―



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